好きな料理はどっち?

主食

白玉大根の炊き込みご飯

【作者】

許淳善栄養士(2021年第4回台湾学校給食大会 準優勝、食育授業優秀賞、イノベーション交流賞受賞者。現在は、高雄市仁武小学校に勤務)

【献立について】

中秋節の前後、高雄市美濃区では、地元で「白玉大根」と呼ばれる小ぶりな大根の栽培に適した時期を迎えます。秋に種をまき、冬には収穫された大根は料理に、葉は漬物として使われます。

この白玉大根は見た目も可愛らしく、繊維が細かいため皮ごと食べられる珍しい品種です。台湾には「冬にダイコン、夏にショウガ」という健康のことわざがあり、科学的にも、大根に含まれるスルフォラファンという成分は、特に皮の部分に多く含まれ、呼吸器を守り、ウイルスの侵入を防ぐ効果があるとされています。

その栄養を余すことなく活かすため、栄養士は皮ごと食べられる白玉大根を使い、季節に応じた栄養を届ける「白玉大根の炊き込みご飯」を考案しました。給食を通じて、生徒や教職員にその季節に必要な栄養素を提供できればと願いが込められています。

【材料】(3-4人分)

  • 高雄 147米⋯300g 
  • 玄米⋯60g 
  • 干し白玉大根⋯6g 
  • 白玉大根の葉の漬物⋯2g 
  • むき枝豆⋯12g 
  • 押し豆腐(さいの目切り)⋯20g 
  • エシャロット(みじん切り)⋯4g 

【調味料】(3-4人分)

  • サラダ油⋯8g 
  • 醤油⋯5g 
  • 黒こしょう⋯1g 
  • 塩⋯0.5g

【作り方】

  1. 下ごしらえ:高雄市美濃区産の高雄147米、玄米、干し白玉大根と大根の葉の漬物をそれぞれよく洗っておきます
  2. 具材:干し大根と葉の漬物、むき枝豆、押し豆腐、エシャロットを油で香ばしくなるまで炒め、醤油、黒こしょう、塩で味付けします。
  3. 炒めた具材と高雄147米、玄米、適量の水を加えてよく混ぜ、炊飯器などで炊き上げれば完成です。

 


主菜

三杯シイラ

ごま油一杯と醤油一杯とお酒一杯、バジルの香りがする、台湾っぽい魚料理。

【設計者】

朱克強調理師、杜盈慧栄養士(2022第5回台湾学校給食大会 優勝、ファミリーマート商品化賞受賞者。現在は、上将食品有限会社に勤務)

【材料】(3-4人分)

  • シイラ(角切り)⋯250g
  • もち米の血ケーキ⋯50g
  • エリンギ⋯50g
  • 台湾バジル⋯10g
  • ニンニク⋯10g
  • ヒネショウガ⋯20g

【調味料】(3-4人分)

  • ごま油⋯15g
  • 醤油⋯10g
  • 米酒⋯15g
  • 中ザラ糖⋯2.5g

【作り方】

  1. 角切りにしたシイラは、さっと水洗いして水気を切っておきます。
  2. もち米の血ケーキは洗ってから、さいの目に切ります。
  3. エリンギは洗って乱切りにし、バジルは葉を選別して洗い、水気を切っておきます。ニンニクは洗って皮をむき、生姜は洗ってスライスします。
  4. シイラは軽く下茹でしてから、冷水で洗っておきます。
  5. フライパンにごま油を熱し、ヒネショウガとにんにくを香りが立つまで炒めます。続いて血ケーキとエリンギを加えて炒め、醤油・米酒・砂糖で味を調えます。最後にシイラを加えて全体を混ぜ合わせ、仕上げに台湾バジルを加えてさっと和えれば完成です。

     

マーガレットあげゆば

あげゆばとチーズがおいしい、マーガレットピザみたいな料理。

【作者】

  • 陳尉津栄養士(昱品美食有限会社)/
  • 彭鈺文栄養士、陳錫源調理師(2025第7回台湾学校給食大会 食育授業優秀賞、料理技術優越表彰。現在は、上将食品有限会社に勤務)

【材料】(3-4人分)

  • トマト⋯80g
  • しいたけ⋯20g
  • バジル⋯3g
  • 揚げゆば⋯200g(または3〜4枚)
  • 細切りチーズ⋯60g
  • サラダ油⋯1g

【調味料】(3-4人分)

  • トマトペースト⋯32g
  • 塩コショウ⋯1g

【作り方】

  1. トマトとしいたけを洗い、スライスして準備しておく。
  2. バジルを洗い、みじん切りにして準備しておく。
  3. 揚げゆばの底面にサラダ油を塗る(天板への焼き付き防止のため)。
  4. 揚げゆばの上にトマトペーストを塗って、トマトのスライスとしいたけのスライスをのせ、塩コショウをふりかける。200℃のオーブンで約3〜5分焼く。
  5. その後、細切りチーズをのせて200℃で約3〜5分焼く。
  6. 最後にバジルのみじん切りをふりかけ、180℃で約30秒〜1分焼いて完成。

 


副菜

金沙千切りエリンギ

エリンギを細く切って、しおつげたまごのきいろいところと炒めた、おいしい料理。

【作者】

吳采璇栄養士(2018第1回台湾学校給食大会 国際審査員賞。現在は、台中市僑仁小学校に勤務)

【材料】(3-4人分)

  • エリンギ⋯112g
  • 緑竹筍(皮むき)⋯100g
  • かぼちゃ(皮むき・種取り)⋯40g
  • 人参(皮むき)⋯24g
  • 豆腐干糸⋯36g
  • 塩卵黄(生)⋯16g

【調味料】(3-4人分)

  • ごま油⋯6g
  • サラダ油⋯12g
  • 塩⋯0.8g

【作り方】

  1. 食材をきれいに洗う。エリンギ、かぼちゃと緑竹筍をを千切りにし、人参をみじん切りにして準備しておく。緑竹筍の千切りと細切り白干絲を湯通しして準備しておく。
  2. かぼちゃの千切りを蒸すか茹でて柔らかくし、ペースト状につぶして準備しておく。人参のみじん切りを湯通しし、ごま油と和えて準備しておく。
  3. 鍋に少量の油を入れ、塩卵黄を入れて香りが出るまで炒める。エリンギの千切り、緑竹筍の千切り、豆腐干糸を加え、さらにかぼちゃペーストを加えて甘みをつけ、全体を均一に炒め合わせる。塩で味を調える。
  4. 皿に盛り付け、人参のみじん切りを散らして完成。

     

 

セロバ(揚げた溶き卵と白菜の煮込み)

カリカリのたまごが汁をたっぷり吸って、あまいはくさいとまざった、台湾っぽい料理。

【作者】

陳雅音栄養士(2018第1回台湾学校給食大会 食育授業優秀賞。現在は、宜蘭県北成小学校に勤務)

【材料】(3-4人分)

  • 白菜⋯375g
  • 人参⋯20g
  • 干ししいたけ⋯4g
  • 三星ねぎ⋯4g
  • にんにくみじん切り⋯4g
  • 卵⋯40g
  • 干しエビ⋯4g
  • 豚肉の細切り⋯32g
  • えのきたけ⋯20g
  • 水⋯食材が浸る程度

【調味料】(3-4人分)

  • サラダ油⋯35g
  • 塩⋯3g
  • 砂糖⋯4g
  • ホワイトペッパーパウダー⋯1g
  • ごま油⋯1g

【作り方】

【事前準備】 

すべての野菜をきれいに洗って水気を切る。白菜はざく切り、人参はスライス、あらかじめ水で戻した干ししいたけは千切りにする(しいたけの戻し汁は取っておく)。三星ねぎは小口切り、にんにくはみじん切りにする。卵は溶きほぐして卵液にしておく。

【料理過程】 

  1. 鍋を熱し、油温を180℃まで上げた後、卵液を漉し器で濾しながら油鍋に入れ、黄金色の卵そぼろに揚げ、油を切っておく。
  2. 鍋に5gの油を残し、にんにくみじん切り、しいたけの千切り、干しエビ、ねぎの白い部分を香りが出るまで炒める。続けて人参スライス、肉の細切り、白菜のざく切り、卵そぼろの順に入れ、しいたけの戻し汁と水を注ぎ、蓋をして強火で沸騰させた後、弱火にして白菜が柔らかくなるまで煮込む。
  3. えのきたけと塩、砂糖とホワイトペッパーパウダーを加えて混ぜ合わせ、さらに1分間煮る。火を止める前にねぎの緑の部分を入れ、ごま油を回しかけて完成。

 


汁物

お茶風味の山芋と鶏のスープ

お茶の香りがする、やまいもとチキンのおいしいスープ。

【作者】

楊蕊萍栄養士(2018第1回台湾学校給食大会優勝。現在は、新北市秀峰小学校に勤務)

【献立について】

「お茶風味の山芋と鶏のスープ」は、香り・見た目・味の三拍子がそろった薬膳スープです。タンパク質を多く含む鶏もも肉に、腎の働きを助け胃腸の調子を整える山芋、多糖体と食物繊維が豊富なしめじを加え、さらに滋養強壮に効果のある紅なつめと、肝機能をサポートし目にも良いとされるクコの実を組み合わせています。

スープのベースには、軽発酵タイプの「文山包種茶」を使用。カテキンやポリフェノールを豊富に含み、脂っこさを和らげる効果があります。お茶は、はちみつのような黄緑色で、爽やかな香り、口当たりはまろやか。お茶の風味と具材の旨味が調和し、さっぱりとした味わいに仕上がっています。

【材料】(3-4人分)

  • 鶏もも肉(ぶつ切り)⋯100g
  • クコの実⋯4g
  • 紅なつめ⋯8g
  • 青ねぎ⋯4g
  • 生姜⋯4g
  • 山芋⋯200g
  • しめじ⋯12g
  • 文山包種茶(ティーバッグ)⋯3g
  • 水⋯1000g

【調味料】(3-4人分)

  • 米酒⋯4g
  • 塩⋯4g

【作り方】

  1. 鶏もも肉はよく洗い、下ゆでしておきます。
  2. クコの実と紅なつめは軽く洗い、水に浸けておきます。
  3. 青ねぎは洗って小口切りにし、生姜も洗ってスライスしておきます。
  4. 山芋は皮をむいて乱切りにし、水に浸けておきます。
  5. しめじは石づきを取り、よく洗っておきます。
  6. 鍋に水を入れ、包種茶のティーバッグを加えて煮出し、お茶を作ります。お茶の香りが出たらティーバッグを取り出します。
  7. お茶に鶏肉、生姜、紅なつめを加えて煮込みます。続いて、山芋としめじを加えてさらに煮ます。
  8. 最後にクコの実、米酒、塩を加えて味を調えて、仕上げに青ねぎを散らして完成です。