食品ロスは、衣食に困らない社会に暮らす私たち全員が直面すべき課題です。中でも学校給食における残食の問題は依然として解決されておらず、教育現場にとっても大きな挑戦となっています。給食の食べ残しの処理には手間がかかるだけでなく、炭素排出、地球温暖化、気候変動といった環境問題とも関わっており、農業や食料生産の持続可能な発展にも悪影響を及ぼします。
2018年10月に弊会は第1回台湾学校給食のコンテストを開催しました。これは台湾で初めて学校の栄養士と料理人を対象としたコンテストです。コンテストの内容は「5分で食育指導」「90分で調理競技」の2つにからなり、当年の優勝チームは、東京での全国学校給食甲子園に参加交流できる機会が与えられます。
コンテストを通じて、学校給食従事者が専門能力を発揮し、学校給食の品質を向上させ、学校と企業、市民の食育、交流の橋渡しになることを期待しています。
2025 第八回 食べ物を無駄しない実践者 2024 第七回 野菜を活用した学校給食献立 2023 第六回 雑穀を給食に取り入れる 2022 第五回 お皿の上の旅人 2021 第四回 SDGs を一口食べよう 2020 第三回 学校給食とお節 2019 第二回 地元の味 2018 第一回 火曜日の学校給食
第8回台湾学校給食コンテストでは、「惜食(食べ物を大切に)」をテーマとし、学校給食における食品ロス削減の実践例を募りました。提供側には「食材を有効活用して無駄を減らす」、食べる側には「食べ物を大切にし、食べ残しを減らす」ことを呼びかけ、学校給食と惜食教育を結びつけることで、私たち一人ひとりの行動が、持続可能な環境づくりにつながることを目指しています。
第8回大会の優勝作品。献立を考案したのは、台南市公誠小学校の栄養士・沈宜静氏と調理師・陳金蓮氏です。
台南産の食材を活用し、官田の菱の実、楠西の梅、將軍のニンジン、新市の枝豆、佳里のごぼう、楠西と大内のグァバ、そして地元で栽培された有機チンゲンサイを取り入れることで、輸送中の損耗を減らし、二酸化炭素排出量を抑えるとともに、食材を無駄なく使い切って生ごみを減らす工夫も盛り込まれています。子どもたちが楽しみながら食べられる学校給食を目指して考案された献立です。
白玉大根の炊き込みご飯
【作者】
許淳善栄養士(2021年第4回台湾学校給食大会 準優勝、食育授業優秀賞、イノベーション交流賞受賞者。現在は、高雄市仁武小学校に勤務)
【献立について】
中秋節の前後、高雄市美濃区では、地元で「白玉大根」と呼ばれる小ぶりな大根の栽培に適した時期を迎えます。秋に種をまき、冬には収穫された大根は料理に、葉は漬物として使われます。
この白玉大根は見た目も可愛らしく、繊維が細かいため皮ごと食べられる珍しい品種です。台湾には「冬にダイコン、夏にショウガ」という健康のことわざがあり、科学的にも、大根に含まれるスルフォラファンという成分は、特に皮の部分に多く含まれ、呼吸器を守り、ウイルスの侵入を防ぐ効果があるとされています。
その栄養を余すことなく活かすため、栄養士は皮ごと食べられる白玉大根を使い、季節に応じた栄養を届ける「白玉大根の炊き込みご飯」を考案しました。給食を通じて、生徒や教職員にその季節に必要な栄養素を提供できればと願いが込められています。
【材料】(3-4人分)
高雄 147米⋯300g 玄米⋯60g 干し白玉大根⋯6g 白玉大根の葉の漬物⋯2g むき枝豆⋯12g 押し豆腐(さいの目切り)⋯20g エシャロット(みじん切り)⋯4g
【調味料】(3-4人分)
サラダ油⋯8g 醤油⋯5g 黒こしょう⋯1g 塩⋯0.5g
【作り方】
食品ロスは、衣食に困らない社会に暮らす私たち全員が直面すべき課題です。中でも学校給食における残食の問題は依然として解決されておらず、教育現場にとっても大きな挑戦となっています。給食の食べ残しの処理には手間がかかるだけでなく、炭素排出、地球温暖化、気候変動といった環境問題とも関わっており、農業や食料生産の持続可能な発展にも悪影響を及ぼします。
2018年10月に弊会は第1回台湾学校給食のコンテストを開催しました。これは台湾で初めて学校の栄養士と料理人を対象としたコンテストです。コンテストの内容は「5分で食育指導」「90分で調理競技」の2つにからなり、当年の優勝チームは、東京での全国学校給食甲子園に参加交流できる機会が与えられます。
コンテストを通じて、学校給食従事者が専門能力を発揮し、学校給食の品質を向上させ、学校と企業、市民の食育、交流の橋渡しになることを期待しています。
第8回台湾学校給食コンテストでは、「惜食(食べ物を大切に)」をテーマとし、学校給食における食品ロス削減の実践例を募りました。提供側には「食材を有効活用して無駄を減らす」、食べる側には「食べ物を大切にし、食べ残しを減らす」ことを呼びかけ、学校給食と惜食教育を結びつけることで、私たち一人ひとりの行動が、持続可能な環境づくりにつながることを目指しています。
第8回大会の優勝作品。献立を考案したのは、台南市公誠小学校の栄養士・沈宜静氏と調理師・陳金蓮氏です。
台南産の食材を活用し、官田の菱の実、楠西の梅、將軍のニンジン、新市の枝豆、佳里のごぼう、楠西と大内のグァバ、そして地元で栽培された有機チンゲンサイを取り入れることで、輸送中の損耗を減らし、二酸化炭素排出量を抑えるとともに、食材を無駄なく使い切って生ごみを減らす工夫も盛り込まれています。子どもたちが楽しみながら食べられる学校給食を目指して考案された献立です。
白玉大根の炊き込みご飯
【作者】
許淳善栄養士(2021年第4回台湾学校給食大会 準優勝、食育授業優秀賞、イノベーション交流賞受賞者。現在は、高雄市仁武小学校に勤務)
【献立について】
中秋節の前後、高雄市美濃区では、地元で「白玉大根」と呼ばれる小ぶりな大根の栽培に適した時期を迎えます。秋に種をまき、冬には収穫された大根は料理に、葉は漬物として使われます。
この白玉大根は見た目も可愛らしく、繊維が細かいため皮ごと食べられる珍しい品種です。台湾には「冬にダイコン、夏にショウガ」という健康のことわざがあり、科学的にも、大根に含まれるスルフォラファンという成分は、特に皮の部分に多く含まれ、呼吸器を守り、ウイルスの侵入を防ぐ効果があるとされています。
その栄養を余すことなく活かすため、栄養士は皮ごと食べられる白玉大根を使い、季節に応じた栄養を届ける「白玉大根の炊き込みご飯」を考案しました。給食を通じて、生徒や教職員にその季節に必要な栄養素を提供できればと願いが込められています。
【材料】(3-4人分)
【調味料】(3-4人分)
【作り方】